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でんしゃのひと萌えブログ。
遅延も萌えれば人生三倍楽しいぜ!
(毎朝デフォで数分遅れる子に乗ってますのでね…)
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【臨】きぬがわさんはぴば!【ぼさきぬ】
東武の正月の挨拶は、元日の夜に行われる。 年をまたいでの終夜運転からそのまま、伊勢崎と大師が夜まで宿舎に帰って来ないからだ。 例え僅かな時間でも、全員揃って挨拶をする。 それに伊勢崎はずっとこだわっている。 はじめから同じ会社の鉄道路線だったわけではない、後から家族になった東武だからこそ、の拘りだろう。 この時ばかりは東上と越生もやってくる。 時間に合わせてやってきて、挨拶をして少し食べて、早々にあちらへ戻ってしまうけれど。 そうしていつものように過ごした元日の夜、東武宇都宮はふとあることに気がついた。 振り向けば、台所で洗い物をする細い背中。 厚手の綿入り半纏を着ていてもわかる、足の細さがそれを際立たせる。 その身体がどれだけ細く、けれど力強いか、宇都宮は知っている。 今までも知ってはいたその事実を、改めて実感したのは、つい最近のことだ。 そして迎える、新しい年。初めての、彼の開業日。 いつも朝には「おめでとう」の言葉を伝えてはいたけれど、もう少し何かをしたいなと宇都宮は思った。 けれど前夜に思いついても今からでは品物を用意するのは難しい。 そこで次に浮かんだ考えに、宇都宮はひとり顔を赤くした。 そして迎えた明くる朝。1月2日。 宇都宮は先に出かける鬼怒川を追いかけ声をかけた。 さすがに宿舎内では憚られる。 「なに?」 「あ、あの、開業日、おめでとう」 「ありがとう……さっきも聞いた気がするけど」 「うん。さっきのは、東武の仲間として。で、今のは……こ、恋人として」 鬼怒川からは、言葉もなく反応もない。 こういう特別扱いは好まれないだろうか。 不安になって覗き込もうとすると、ふいと顔を背けられた。 その様に胸が痛んだが、よくよく見れば髪から覗く鬼怒川の耳朶がほんのりと赤い。 「き、きぬがわ……? こっち、向いて……?」 そうっと手を伸ばして髪を梳くと、躊躇いながらも鬼怒川はこちらを向いてくれた。 「はじめてだから、さ。鬼怒川と……恋人になってから、開業日」 「うん……」 「おめでとう」 ごく間近にいたからこそやっと聞こえた、小さなお礼の言葉。 礼を言いたいのはこちらの方だ。 彼が開業からどれほどの苦労をしてきたか、話には聞いて知っている。 そんな中、けれど堪えて走り続けてくれたからこそ、国の政策の一環とは言え東武の一員となり、こうして同じ東武の仲間として、さらに特別な情を分け合う恋人として、日々を過ごすことが出来る。 愛おしさに頬を撫で、そのままそっと唇を寄せた。 ……ってなわけで。 鬼怒川さんはぴば! ぼさつさん以外と臆面なかった!菩薩は意外と天然天使!天然タラシ!><///// ところで鬼怒川さんは1917年(S6)1月2日開業で(下野軌道)、ぼさつは1931年(T6)8月11日開業で、ぼさつさんの方が年下なのね! (ちなみににっこーは1929(S4)4月1日) 過去持ちの年上に、包容力ありまくりの年下攻め……!! なんという萌え、なんという業……(あいかーの)。
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