突発コバナシで総武×中央。
ええと直接的には書いてないけどいたしてるので【R-15】くらいにしときます。
ていうか暴力的表現があるのでそゆ意味でも【R-15】。
(てゆっかちゅおさんが強k)
総武サンはオトコマエ!!
…を目指した。はず。
中央サンの基本思考が病み気味なのは仕様です。
つーか真っ昼間からおまーは何書いとんのじゃ、とかは言ってはいけない。
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ヒカリイロ
―― Sobu Line * Chuo Line
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―― Side C ――
いやだ、はなせ、僕に触るな!
叫びは声にならず、誰にも伝わらない。
自分の無力さを思い知らされて、悔しさに泣くことすらできずに。
地べたに抑えつけられ、身も心も踏みつけにされながら、胸の奥に想うのは、明るい、眩い太陽の色。僕の、ココロのヒカリ。
『たすけて…』
届くはずがない、思いつつ呟いて闇に落ちる意識は、最後に彼の声を聞いた気がした。
―― Side S ――
アイツの声が聞こえた気がした。
オレは基本的に自分の直感とやらを信じることにしてるんだ。
お前、今オレのこと呼んだだろ?
互いの路線の一部で直通運転して、同じ色の制服を着ている。
全く別の路線だけれど、対のような名前だと言われ、引き合わされた。
考え方から何から正反対のようで、それなのに、こんなにも居心地が良い。
お前も、同じように感じてくれてるだろう?
知ってるんだ。いつも冷静な…いっそ冷淡な反応しかしないお前が、オレの隣にいるときは優しく綺麗に笑うって。
オレより背の高い、けれど線の細くて時々風にとけちまいそうに笑うお前。
路線の管轄やら何やら関係ない、お前を、守るのはオレだって、オレは決めてるんだ。
直感に従い向かった中央線の駅。ここはもう、オレとの直通区間じゃない。カナリアイエローのラインを纏った車両はなく、替わりに暮れかけた夕空にも似た淡いオレンジのラインが控えめに佇んでいる。
誰だったか、オレンジって言うより肌色だ、なんて言ってアイツに怒られてたっけ、ととりとめもなく思い出した。
肌色? 冗談じゃない。アイツの肌の色はこんな色じゃない。もっと透けそうに白く澄んで……。
頭を振って思い浮かべた姿を振り払う。こんなコトをしている場合じゃない。
そこらへんにいた駅員を捕まえて声をかけると、何だか驚いたというより怯えたような反応をされた。構わず中央の居所を問えば、この駅にいるはずなのに、30分ほど前から姿が見えないと言う。
舌打ちして走り出した。
胸騒ぎがするんだ。アイツが呼んでる。アイツがオレを求めてる。
事故の報告は聞いてない。凹んで誰にも会いたくないって気分なんじゃないはずだ。
だってさっきアイツの声を聞いた。
呼べよ、中央。オレを呼べ。
行くから。必ず行くから、オレを呼べ!
『――そ…ぶ…、たすけて……』
聞こえた声に導かれて辿り着いたのは、駅からほど近い、小さな公園の片隅。
宵闇押し迫り暗い草むら。
その中に。
鮮やかなカナリアイエローの制服と白いシャツ、透けるように白い澄んだ肌を汚す傷痕。
「中央!」
光を失いかけた瞳がゆらめいて、一瞬だけオレを見た。
小さく笑みの気配を目元に乗せて、蒼白い瞼が閉じられる。
「中央! ――ってめぇら!!」
目の前が真っ赤になった。
気づけばアイツを抑えつけていた男達は全員血塗れで伸びていて、オレの拳も血塗れ、ついでに鈍く脈打つ痛みがあった。右手はしばらくダメかも知れない。
男の一人の服で拳についた血を拭い、気を失ったままの中央に近づく。
血の気の失せた頬は、土で汚れていたから左手でそっと拭った。
「ん……、――――そぉ…ぶ……?」
「おう。気ぃついたか」
「なに……――ぁ、っ……!」
「大丈夫だ。何も心配しなくていい。――立てるか……?」
身長差に加えて片手がこの様じゃ、抱いて連れてくのは難しい。
「う、うん…。え、待って、総武その手……!?」
「こんくらいヘーキだ。それより、立てるなら立て。…あと、ちゃんと服着ろ」
片手じゃボタンも留めてやれない。
頷いて中央は身支度を調え、立ち上がった。動きに問題は無いようで安心する。
「これ……、総武、一人でやったの……?」
死屍累々の体で転がる男達を見て、オレの拳を見て、中央が恐る恐る尋ねてくる。
他に誰がいるってんだ。そう言ってやれば、青ざめた顔が小さく頷いた。
「帰るぞ」
こんなところに何時までもいる義理はない。
足を踏み出せば、少し遅れて中央が付いてくる。
「総武……あの、ありがとう。でも、どうしてここに……?」
「お前に呼ばれた気がした」
「え……」
「――遅くなって悪かった」
もう少し早く気づけていたら。もう少し早く辿りつけていたら。
お前をこんな目に遭わせずに済んだのに。
「そんな……そんなこと、ない。僕こそ、ごめん」
中央は、静かに泣きながら微笑んだ。
―― Side C ――
あれは確か、ストか何かの際に、僕が派手に殴られたときのことだったと思う。
むしろ僕より酷いんじゃ、と思うような、明らかに『喧嘩しました』といった出で立ちの総武が、強い眼差しでこう言った。
『呼べよ、中央。オレを呼べ』
何のことか分からず問い返した僕に、総武は繰り返した。
『行くから。必ず行くから、オレを呼べ!』
いつでもどこでも。
必ず行くからと。
その言葉の通り、君はいつでも、僕の側にいてくれたのに、僕は。
君にみっともない姿を見せたくない。
そのために、君の誓いを、踏みにじろうとした。
それなのに、君という人は。
「――遅くなって悪かった」
君が謝る事じゃない。僕が、僕こそ。
君を傷つけた。
「そんな……そんなこと、ない。僕こそ、ごめん」
とめどなく涙が零れ落ちる。
申し訳なくて泣いて、けれど嬉しくて笑って。きっと酷い顔をしているだろう。
「結局、呼んじゃってたんだね……」
「あ……?」
君は怒るだろうか。
君は誓って、守ってくれたのに。僕は裏切った。
「僕が…、呼ばないようにしてたんだ」
だってこんな遠いところ。届かない、届くはずないって。
呼んで、届かなくて君が来てくれなかったら……そう思って呼ばなかった、はずなのに。
「なのに、――――ありがとう」
総武は黙って僕に近づくと、襟を掴んだ。
殴られても仕方のないことをした。覚悟して眼を閉じれば、引き寄せられて、歯のぶつかるような乱暴なキス。
「ぃっ……」
「バーカ。お前、オレのこともお前のことも見くびりすぎだ。ふざけんな」
そう言って今度は顎を噛まれた。
駅には連絡を入れて、そのまま上がらせてもらった。
僕の部屋でシャワーを浴びて、総武の右手の手当てをする。
「明日、ちゃんと病院行かないと駄目だよ」
「こんくらいほっときゃ治るって」
「ほっときゃ治るってレベルじゃないよ……」
「うっせぇ。それより中央、お前自分の心配しろよ」
「え? 僕は大丈夫だよ……?」
総武が来てくれたおかげで、僕はいくつかの擦り傷だけで済んでいる。
「ちげぇ。これからの心配だ」
「え……?」
「オレのこと呼べって言っただろうが」
ベッドに押し倒されて、唇だけでなく顎まで食いつくように歯を立てられる。
次いで噛まれたのは喉、そして首すじ。
噛んだ痕を舌先でなぞられて、震えたらそこを今度は吸い上げられた。
「え……、ちょ、っと、総武、手!」
「こんくらいヘーキだっつってんだろ。指動かなくたってな、こうすりゃ押さえられるんだぜ?」
僕の左手、肘をついた総武の右腕が乗っかって動きを封じられる。
「声嗄れるまでオレの名前呼ばせてやる」
宣言通り、泣きながら何度も総武の名前を呼ばせられて、呼ばれてまた呼んで。
気を失う前に見た総武の笑みは、やっぱり、眩い太陽のようだった。
― + ― + ― + ―
あい。
ってことで総武×中央! 初書きがこんなんでゴメンねちゅおさん!
ついったでみかけた某方の呟き
「見知らぬ誰かに凌辱される中央さんを助けにくるかっけー総武サンが見たい」
に、「私も見たい!」と思って、リプで140字だけ(冒頭のSideC)投げたんだけど、……いつの間にか突発コバナシ書いてたww
東北上越とか高鬱とかでもありそう、とか、思っても言っちゃ駄目です!
っつーかあたしは今日は、RTされた山京コバナシを書くんじゃなかったのか……?
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