「開業日おめでと！」
　そんなタイトルのメールの送り主は、遠く離れた新潟の、JRの路線、白新線だ。
　東京駅から地下ダンジョンに迷い込んだ彼を保護したのは何ヶ月前のことか。
　人懐こく、どこか『弟属性』な彼に、『兄属性』な東西はついつい世話を焼いてしまう。南北がもっと素直だったらこんな感じだろうかなどと思いつつ。
　お祭り騒ぎが大好きな丸ノ内と半蔵門が千代田も強制的に巻き込んで、大手町近辺で何度か飲み会などもしている。
　開業日がちょうど同じ12月23日だと知ったのはほんの少し前のことで、じゃあ互いにハピバメール送ろうぜ！となったのは当然の流れだ。とっておきの写真をつけて、との条件が付いたのは、周囲の面々のノリの良さ故。
　そうして届いた白新からのメールには、なんと、ミニスカサンタコスの白新の写真が添付されていた。背後には新潟の路線たちだろう、サンタやトナカイはともかく狼男やら吸血鬼やら、ハロウィンとごっちゃになった仮装をしている面々が。
　思わず吹き出すと、何事かと皆が寄ってきた。
「おお！白新ミニスカサンタじゃないか！似合うなあ！」
　大声を上げたのはもちろん丸ノ内だ。
「あいつガタイ良いのに似合うってのがすげーよな！」
　腹とかさぁ、マジ6つに割れてんだぜ！
　我がことのように誇らしげなのは半蔵門。
「オレだって似合うぞ！　……千代田も似合うよな！」
「着ないから」
　被せる勢いで否定する千代田にも、丸ノ内は怯む様子もない。
「東西！これに勝てる写真の用意はあるか！？」
「あー……一応用意はしてたけどさすがにこれには負けそ……」
「じゃあ今から撮るぞ！　半蔵門！服を持てーい！」
　言うなり丸ノ内は傍らの千代田を担ぎ上げる。
「え！？　ちょッ……なんで僕まで……っ！」
「大手町組の威信にかけて、この戦い、負けられぬっ……！」
　どうやら丸ノ内は変なスイッチが入ってしまったようだ。
　悪い、と手だけで謝罪すると、千代田からは溜め息だけが返った。

――Happy Birthday to Hakushin Line & Tozai Line !!

ってなわけで、白新たん＆東西アニキ、開業日おめでとう！
な、大手町組コバナシｗ
このふたり、開業日一緒なだけでなく、ちょうど一回り違うんですよね……。
いっとくけど白新たんのが年上な。
(白新線：1952,12,23。61歳！　東京メトロ東西線：1964,12,23。49歳！)
だけど属性的に白新たん弟で東西兄貴ポジだよな……と……ｗｗ

このふたりで別のお題を課されていたのですが、どうにも上手く書けないので、とりまあわせてハピバ話でお茶を濁してみた……。