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でんしゃのひと萌えブログ。 遅延も萌えれば人生三倍楽しいぜ! (毎朝デフォで数分遅れる子に乗ってますのでね…)
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【BLG:ヘヴン】哲ちゃんハピバ!! 【丹羽七SS】

……て、遅すぎるorz。
夏コミ3日目、8/15は我らが王様、丹羽哲也さん@学園ヘヴンのお誕生日でしたー。
気づいていたけど、前々から知ってたけど。
当日は間に合わないから、時差あるトコにどっちか行ってれば、翌日中にupすればOKだよね、とか思ってたのに寝落ち大会過ぎた……。

10日以上も遅れたけど、哲ちゃん、おめでとーv
祝いに臣たんをプレゼントです♪

ってことで、丹羽×七条なコバナシ、いっくよー!
 

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愛情記念日
(学園ヘヴン:丹羽×七条)


" Happy birthday,my darling' "

 ただ一文、それだけのメールが哲也の元に届いたのは、日付が変わった直後のことだった。
 8月15日。
 哲也の誕生日だ。
 哲也はすかさず携帯電話を操り、履歴から呼び出した番号に電話をかけた。相手はもちろん、メールの送り主、恋人の七条臣だ。
「……こんばんは、哲也さん。お誕生日おめでとうございます」
 笑いを堪えようとはあまりしていない様子で、聴き慣れた声が耳朶をくすぐる。驚きと喜びと、確かに愛おしさを窺わせる、やわらかな声。
 時によりダイヤモンドの硬さになる声は、今は優しく、柔らかい。羽毛や綿菓子、そんな風に柔らかさをイメージさせるものをいくつか思い浮かべてはどれも違うと打ち消して、哲也がたどり着いたのは、真珠の艶やかで滑らかな柔らかさだった。貝の中で少しずつ少しずつ、包まれ育まれた色味も、彼の持つそれに近い。
「サンキュ。――そっち休憩中か?」
 数日前から、臣は仕事でニューヨークにいる。
「ええ、そろそろお昼です」
「そっか」
 今は夏時間だから、東京との時差は13時間、ニューヨークはまだ14日の11時だ。
「……すみません、せっかくの誕生日なのに」
「仕事なんだから仕方ねぇだろ。それに、俺だって仕事入っちまうこと多いし。っつーか俺の誕生日に一緒にいられたことってあんまりねぇじゃん?」
 しかも、哲也の方に仕事が入ってしまうことがほとんどだ。
 そう思ってから、気がついた。
 ほとんども何も…。
「……あれ? お前の方の用事で会えないのって、コレが初めてか? そっか、それでお前、気にしてんのか……」
 携帯電話を当てた耳元で、苦笑混じりのため息が聞こえた。
「そうですよ、と言ったら?」
「馬鹿だな」
「ひどいですね」
「……臣、ありがとな」
「哲也さん……」
 名を呼んで、そのまま揺れた吐息が哲也の胸をも震わせる。
 臣、と呼んだ声は低く掠れ、哲也は息を吸い直した。
「臣、好きだ」
「っ……」
「…っくそ、今すぐ抱きしめてぇのに、なんでいないんだよ」
「仕事だから…仕方ないと、言ったのは哲也さんですよ……」
「んなのわかってるよ。けど、お前が可愛いこと言うから、」
 口にしてもかなわないと知ってはいても。
「抱きしめたくなるじゃねえか」
 臣が息を飲んだのが、電話越しにもわかった。
「臣。抱きしめたい。キスしたい。
 ……それだけのためにお前を好きなわけじゃないのに、なんでだろうな、何遍好きだって言っても足りねぇ気がして……身体じゅう触って汗まみれになって、お前のことめちゃくちゃに喘がせたいって、そんなことばっか考えてるぜ」
 言葉は万能ではなく、それどころかしばしば手酷い偽りで人を傷つける。
 それをイヤと言うほど知っている臣だから。
 一度『好き』と言うより、一度キスをしたい。
 一度『愛している』と言うより、一度抱きしめたい。
 そばにいて、触れ合って、互いのことしか考えられなくなるくらいに。
「僕だって……僕だって、同じですよ……」
 愛を伝える術は、いくらでもある。
 口から零れる言葉、文字を綴る言葉。
 触れる手、唇。
 手の届かない距離にいても。
 目を閉じればその微笑みを思い浮かべられること。
 あたたかな腕に包まれている、と感じられること。
 哲也は大きく息を吐き出した。
 電話の向こうで、臣も息を吐いたのが感じられた。
「このままどうにかしてやりたいくらいだけど、……お前これから昼飯だろ? っつーか、今外だろ?」
 ざわめき、というほどではないが、先ほどから時折、臣の背後を声が過ぎっている。
「少なくともホテルの部屋ではありませんね」
「だよな……」
「あと2日、我慢してください。空港から真っすぐに向かいます」
「いや、待てねぇ。空港まで迎えにいく」
 何かを考えるより先にそう答えていた。
「哲也さん……」
「臣、覚悟してろよ。たっぷりプレゼントもらってやるからな」
 かすかな笑みの気配が耳朶を撫でる。
「ええ。覚悟しておきます。……では、おやすみなさい、良い夢を」
「ああ、おやすみ。……あ! ちゃんと飯食えよ!」
「はい。実はこれから会食の予定なんです。ハンバーガーでもピザでもないので安心してください」
「そか、……じゃあな」
「はい、おやすみなさい」
 通話の切れる音を確認して、哲也も携帯のボタンを押した。
 寂しがり屋の臣に、なかなか会えない哲也がしてやれることのひとつ。
 何か他に言いたいことはないか、何か抱え込んでいたりはしないか。すべてを察することはできないけれど、少しでも。
 電話を切った後の寂しさは、切る勇気が必要な分、切れた寂しさよりはマシだろう。哲也はそんなことを気にするたちではないが、以前、啓太がそんなことを言っていた。それから哲也は臣より先に電話を切らないようにしている。
 相手が臣なら、とりとめのない話で長引いても良いと思うのに、臣は哲也を気遣って、名残惜しそうにしながらも電話を切る。
 受話器を見つめて寂しそうにしているだろう臣を、後ろから抱きしめてやれたらどんなにいいだろうかと思うけれど、哲也だって万能ではない。出来ないことは、やはりあるのだ。
 でも。だからこそ。
 今すぐ会って抱きしめられないからこそ、会ったときには、思い切り抱きしめてキスをして、会えるときにしか出来ない方法で、愛情を交わしたい。そう思う。
 ……早く帰って来いよ。
 遠い空に呟いて、ベッドに潜り込んだ。


- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

あい。
というわけで、丹七でしたー。
にわしち遠恋で電話ネタって2個目だね、て書いてる途中で気がついたけどキニシナイ☆
そしてやっぱりテレフォンえっちには突入しないのです。しないところでもだもだなのです。

なんでERO話書くのかな、て、自問自答して、出てきた理由の一つがつまりはこういうコトなのです。
という、誰に説明してんだか、なコバナシでした。


>私信toうさチャンs(見てんのかココ…見てないだろなぁ・苦笑)
哲ちゃんBDイラ、今からでも遅くない! 楽しみにしてるお!!
臣たんBDも楽しみにしてるお!!
中嶋氏BDもry ←
(和啓スルーしたくせにw)
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