「高崎は良い子だから僕のお願い聞いてくれるよね？勿論イエス以外の返事は聞きたくないなあ、ねぇ高崎？」
「（嫌な予感に冷汗をかきながら）いっ…イエス、上官」
「そう、良かった（ニッコリ）。じゃあ、服脱いで？」
「…はっ…？今何とおっしゃいましたか、上越上官？」
「嫌だなぁ、高崎ってば頭だけじゃなく耳まで悪くなったのかい？だから、服脱いでって言ったの。勿論全部だからね。これは命令だよ、高崎」
「Ｙｅｓ、上官！」
ビックリして固まっていた高崎は命令という上越の言葉にビクリと反応すると、オズオズと服を脱ぎ始めた。
「ハイ、じゃあコレ体に巻き付けてね。」
上越は全裸の高崎にガーラ湯沢のポスターを手渡した。
「あの…上官？これは一体どういう…？」
言われた通りにポスターを巻き付けた高崎が訝しげに尋ねてきた。
「何って『歩く広告塔』だけど？そのまま湘南新宿ラインの各停車駅を練り歩いてきてね。逗子まで行ったら戻って来てもいいよ。」
「どうして、自分がその様な事をしなくてはならないのでしょうか？」
高崎は真っ青になって反論するが、その口調は極弱々しいものだった。心当りが有り有りだったからだ。大人げない同僚の顔が目に浮かぶ。
「最近沿線にやたらと性悪ウサギが出没してね。ガーラビットのポスターが気に入ったらしくて、貼ったそばから食べられちゃうんだよ。全く山羊じゃあるまいしねぇ？君に貼り付けておけば、極悪ウサギも流石に悪さは出来ないでしょ？それじゃ宜しくね、高崎」
上越はニッコリ笑って高崎を部屋から追い出した。

「フフフ！宇都宮の悔しげな顔が目に浮かぶねぇ。僕に逆らおうなんて百万年早いよ。高崎の情けない顔も見られたし。あ～スッキリした！」
久し振りに上機嫌な上越だったが、２時間後には『高崎に対する度を超した日勤教育』について東北から諫められて、仏頂面になっていた。東北にチクッたのは勿論彼の直属の部下である宇都宮だ。
「東北、君には関係無いでしょ！？ それにアレは業務の一環だよ。高崎は僕の部下だからね。上官たる僕の路線の観光地を紹介するのも在来の役目だと思わない？僕に文句を言う暇があったら、そんな事も分かっていない自分の部下の躾が先だと思うんだけど？」
張付いた笑みを浮べて部下である宇都宮に対する不満を訴える上越に、「同族嫌悪」という言葉が脳裏に過ぎった東北だった。

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(ついでにYねーさんのコメントも掲載☆)
って感じに仕返ししてるとイイ！ちょっとやり過ぎた分については当然東北上官に腰で分からせられるのね(笑)
律義な高崎は泣きながら逗子まで行って、そこで須賀ちゃんに制服を借りて返って来るんだよ。ポスターはご好意で逗子に貼らせてもらえば良いよ！帰りは渋谷辺りで宇都宮に取っ捕まり、子細を吐かせられるのね。宇都宮の歯ぎしりが聞こえてきますね(笑)因みに私はガーラビットのポスター見た事ありません。見たいよ(>_<)



――っていう、とても素敵に酷いお話ですｖｖ
うわははは！　上越さんヒドイ！　東海道線直通の高崎に、逗子まで行けと！　しかも各駅にって、それすなわち宇都宮―横須賀の湘南新宿ライン乗らないといかんのですな。警察に見つかったらしょっ引かれること間違いナシなその格好で(笑)。
スカちゃんは優しいから、どこかからウサギの制服の替えを出してきて渡してあげるんだよ(my設定で横須賀の制服は横須賀色つかネイビー)。なんで宇都宮の服の場所知ってるんだ…とちょい複雑な高崎☆

あ。ちなみにYねーさんはウサギもトキも受けだと言い張ります(笑)。ていうか『胡散臭い笑みの似合うさみしんぼのドSは間違いなく受けだ！』と断言しとりました。さすがだ……！！！(笑)
口で言っても聞かないぶーたれトキに腰で言うこと聞かせる(笑)ハヤテ様とかすごい良い…。
本線に『躾』をする上官も見たいなあと言ったら、Ｙねーさんから、「私も見たいから書いて」と逆に言われました。俺が書くのか……！！