てことで。

本日１／１６は、水戸鉄道の開業日！
じょーばん(一次)おめっとー！
プレゼントはもちろんお千代です。
お千代をケフィアまみれにすればいい(貴様)。

二次常磐の由来がわかんないけど、後でじゅにばんをupする予定です。
今書いてる←

 

ってことで。
じょーちよ(一次)コバナシいっっくよー！

あ。ご存じない方のために先に言っておくと、一次じょーちよは端的に言うなら大型犬×ツンデレにゃんこです。
(一次常磐＝紙端二次で言うなら(丸ノ内＋秩父鉄道)×２、みたいな。車両で言うならＳひたち)

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hot tonight and spread

　当日が日曜日ということは、前日は土曜日ということである。……当たり前だが。
　常磐の最初の名前、水戸鉄道の、開業日。
　嬉しいといえば嬉しいけれど、ちょっとばかり、困ったな、とも思う。
　だいたいにして、あの男はすぐに調子に乗るのだ。
　反省もするけれど立ち直るのも早い。長所と言えば長所だが、時に短所とも思える。酷い言い方を承知で言うなら、鬱陶しい。
　平日に比べて、土日は比較的運行が安定している。朝夕のラッシュがないからだ。
　安心してお千代とイチャイチャできるな！なんて満面の笑みで言いそうだ。――いや実際、数年前にほんとにそう言ってのけた常磐を殴ったことがある。
　今年は土日だけれど、センター試験があるのだ。若者達の将来を決める大切な試験のある日、いつも以上に運行に気をつけるにこしたことはない。
　最近は関東でも、雪は降らないまでも気温の低い日が続いて、地上部では架線やポイントの凍結の恐れもあることだし。
　ただでさえＪＲはそういう天候への備えがなってないと言われて久しいから気をつけろと、こっちまで巻き添えにされるのはごめんだと。

　そう、言って聞かせたのに。
　何度も何度も、言ったのに。

　――あの馬鹿。

　千代田は動けない身体を叱咤しつつ、心の中で、オレに任せろと嘯いて先に出ていった直通相手兼恋人に、思いつく限りの罵詈雑言を浴びせかけた。

　寒い日にはやはり、あたたかい食べ物がいい。
　１５日の夕飯に、そう思って千代田が用意したのは、豆腐鍋だった。
　豆腐というか豆乳というか、とろり半熟卵のようにやわらかくなった豆腐、しばらく見守れば表面にうっすら膜が張る。湯葉だ。
　栄養バランスを考えて、具に豆苗やエノキを入れた。そのままはもちろん、ポン酢で食べるも良し、柚胡椒で食べるも良し。
　酒も進む。常磐がザル通り越してワクなのは知りつつも、ほどほどにしろよ、と声をかけ、千代田も少し飲み、四合瓶が一本空になった。
　〆には炊きたての白いご飯と、鍋に残った豆乳に豚肉をしゃぶしゃぶ風にして少々。
　いたくご機嫌の常磐は、後片付けをしている千代田を抱きしめ頬ずりしてきて、あまりに邪魔だったから追い払ったら、洗い物を終えて部屋に戻った途端、ベッドに引きずり込まれた。後はもうそのままなしくずしだ。
　お祝いと言いつつ体力差を鑑みて、初めはこっち主導でしたかったのに、それどころじゃない。
　味わい尽くされたというか搾り取られたというか、……もう。

　起きなくては、動き出さなくては、と思うのに、ままならない。
　千代田さん大丈夫ですか、と、ものすごーーく言いづらそうに中央管制室から連絡が入ったのは、早朝４時過ぎのことだった。運行システムの起動に支障が生じたらしい。
　大丈夫じゃない、と言って良ければ言いたい。
　だが言えるわけがない。なにせ、理由が理由だ。幸か不幸か概ねの事情を理解されているのは分かっているが、世の中には口に出しては言わない方が良いこともある。日本人の美徳というものだ。
　眼鏡もかけないまま隣にいる男を睨んだら、携帯電話を奪われ、大丈夫だからしばらく何とかしとけ、と言って男は通話を切った。

「何とかって、何をどうするつもりなんだ馬鹿常磐」

　掠れた声を絞り出して唸ったら、ニヤケきった顔が近づいてきた。水は有り難くいただくけれど、それ以上はご免被る。そんな意志を感じたのか、あっさり離れた唇は、もう一度水を運ぶためだけに近づいてきて、またすぐに離れた。
　大きな手で髪をくしゃりと掻き混ぜるように撫でられて。
　それで絆されると思ったら大間違いだ。なにせ四十年になる付き合いなのだから。

「僕のことは良いからさっさと行けよ」
「んなこと言ったって、こっちの始発、お千代んトコからの折り返しなんだからよぉ」
「それ以降は松戸から出すから問題ないだろ……！」
「おっかねぇなあ。――まぁ、とりあえずオレ先行くから、任せとけ」
「任せられるか馬鹿。一時間以内に行くから、快速線だけでもちゃんと走らせろよ、今日もセンター試験あるんだから」
「分かったって」

　３０分で行く、とは言えなかったけれど、何とか３０分後には起き出して支度をし、綾瀬駅に向かった。
　心配そうな職員を視線で黙らせて、状況を確認する。５時半には通常運行に戻れるだろう。本数の少ない早朝なのが幸いした。
　職員達の好意に甘え、仮眠室へ向かう。ほんの少し外にいただけでも手が冷えて、途中の自動販売機でホットココアを買った。
　仮眠室の壁に凭れて手のひらを温めていると、携帯電話がメールの着信を伝えた。見れば、日比谷からだった。
　千代田の体調を気遣うメールに大丈夫だと返し、傍らに置く。
　次に届いたメールは常磐からだった。
　『大丈夫か？』という件名のそのメールは、職員から千代田の姿を見かけたと聞いたことから始まり、千代田の身体を労る言葉と、謝罪とも言い訳とも、あるいは他者から見たら惚気とも言われかねない言葉が連なっていて、握った携帯電話を放り投げたくなる衝動を抑えるのに苦心した。仕事用と私用とを分けていないのだ、これが壊れたら、業務に支障が出る。

『こっちは大丈夫だから、仕事しろ。それより、成田線が遅れてるって情報入ってるけど、そっちは大丈夫なのか？』

　メールを送って一息ついたら、今度は電話の着信があった。見れば案の定、常磐からだ。

『おぅ、お千代。俺だ、常磐だ』
「うん。何？」
『メールありがとな。――大丈夫か？』
「とりあえず運行には問題ないよ。そっちは？」
『成田のことなら、香取駅だから、こっちの――我孫子支線には影響ねぇから平気。それよりお千代、今日の昼飯、一緒に食わねえか？』
「……どの面下げてそんなこと言えるんだ」
『いや、だから、お詫びにっつーか何つーか。俺が奢るからよぉ……』
　電話越し、ハリのある声が途端に弱る。デカい図体を丸めてしょげている様が容易に想像できてしまって、小さく息をついた。
「君の開業日だろ。いいよ、僕が奢るとは言わないけど、自分の分くらい自分で払う」
『そか。んじゃあとで、北千住でな！』
　一転、煩いくらいに元気な声で告げて、常磐は先に通話を切った。
　相変わらず嵐のようだ。
　呆れてため息をつきつつも、頬が緩んでいるのが自分でもわかる。
　今日はまだ始まったばかり。通勤通学のラッシュはないけれど、センター試験に向かう学生達が、そろそろ起き出して支度をしていることだろう。
　お客様を無事に、目的地に届けること。
　それが鉄道の本分だ。
　よし、と気合いを入れ直して、冷めかけたココアを飲み干し立ち上がった。

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　ってことで、一次のじょーちよでした。
　ほんとはね、お祝いだし、ってことで、自分からしたげるお千代とか上に乗ってあげるお千代とか書こうかと思ってたんですが(笑)、今朝の運行情報見て荒ぶったｗ
　だって、【4:39　常磐線各駅停車は、東京メトロ線内でのシステム故障の影響で、綾瀬～松戸駅間の上下線で運転を見合わせています】だよ！？
　常磐お前お千代にナニしたんだｗｗとか思わざるをえない。
　……なんか信号関係だったらしいですが。
　でも５時半くらいに運転再開して、すぐ通常運行に。さっすがお千代！

　常磐さんと千代田さん、相変わらず仲いいなーラブラブだなー、と、全職員に噂されるレベルｗ
　オレが入社した当初からああだぜ、とそれなりにベテランな域の人に言われるんだぜ。４０年だからな…。

　そんなこんなでしょーもないじょーちよ(一次)ですが、よかったら今後もおつきあいいただければ幸いです。